立川の弁護士「竹村淳」が専門的観点から執筆 法律コラム

借地契約が更新された後に建物が滅失したとき、地主と借地人はなにができるか

コラム2018-11-17

借地契約が更新された後に建物が滅失したとき、地主と借地人はなにができるか

 

借地契約の更新前に建物が滅失した場合の法律関係については、前回の投稿で取り扱いました

今回、取り扱うのは、借地契約が一旦更新された後に、建物が滅失した場合の法律関係です。

 

1.借地人による借地契約の解消

 

そもそも、期間の定めのある借地権については、解約についての特約がないかぎり、借地人から解約の申し入れをすることはできません。この点は、借家契約とは異なる部分です。

しかし、借地契約の更新後については、借地人は借地契約の解消を申し入れることができ、申し入れがあった日から3か月が経過することにより、借地契約は終了します(借地借家法8条3項)。

 

2.地主による借地契約の解消

 

この場合については、借地借家法は、地主による借地契約の解消を認めています。

すなわち、借地人が地主の承諾を得ないで残存期間を超えて存続すべき建物を建てたときは、地主は、借地契約の解消を申し入れることができ、申し入れがあった日から3か月が経過することにより、借地契約は終了するとされています(借地借家法8条2項、3項)。

もっとも、この場合であっても、地主が建物を再築することを承諾していた場合のほか(同法7条1項)、借地人が残存期間を超えて存続すべき建物を新たに建てることにつきやむを得ない事情があるにもかかわらず、地主がその建物を建てることを承諾しないときは、裁判所が、借地人の申立てを受けて、地主の承諾に代わる許可を与えた場合についても、借地契約は終了しません(同法18条1項)。

この裁判所の判断にあたっては、建物の状況、建物の滅失があった場合には滅失に至った事情、借地に関する従前の経過、地主と借地人が土地の使用を必要とする事情その他一切の事情を考慮しなければならないとされています(同法18条2項)。

そして、裁判所は、とくに必要がないと認める場合を除き、鑑定委員会の意見を聴かなければならないとされています(同法18条3項、17条6項)。

立川弁護士 竹村淳(オレンジライン法律事務所)
当記事は平成30年11月17日時点の法律に基づき執筆しています。

 

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