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法律コラム 弁護士竹村淳が様々な観点から不定期で掲載する法律コラムです。

定期借家契約とは?①(普通賃貸借契約との違い)

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立川弁護士 竹村淳

弁護士 竹村 淳 

オレンジライン法律事務所の代表弁護士。
東京都立川市を中心とした地域で活動している弁護士です。
労使紛争、債権回収、賃貸借契約、契約書作成などの企業の法律問題のほか、相続問題や交通事故など個人の法律問題も幅広く法的サポートを提供しており、クライアントのニーズに応じた柔軟なアドバイスを行っています。弁護士としての豊富な経験を活かし、複雑な案件にも迅速かつ的確に対応。ブログでは、日々の法的トピックや事例紹介を通じて、わかりやすく実務的な法律情報を提供しています。

「分譲マンションを所有しているが、2年間転勤することになったので、その期間だけ貸したい」

このようなニーズがある場合、定期賃貸借制度の利用を検討するべきです。

定期借家契約とは、書面により賃貸借契約書を締結する等の一定の要件を満たすことにより、契約期間の満了によって確定的に建物賃貸借契約を終了させることができる賃貸借契約のことをいいます。

では、定期借家契約ではなく、普通の建物賃貸借契約では何が問題なのでしょうか。

定期賃貸借ではない普通の建物賃貸借契約の場合、建物の賃貸人が更新の拒絶または賃貸借契約の解約の申入れをして賃貸借契約を終了させるためには、「正当な事由」があると認められなければなりません。

この「正当な事由」は、賃貸人と賃借人それぞれの建物を使用する必要性の比較のほか、賃貸借契約に関するそれまでの経過、建物の利用状況、建物の現況、立退料の提供を考慮して判断されるのですが、裁判所で「正当な事由がある」と認められるためのハードルは相当高いといえます。

ですので、少なくとも、明確に期限を区切って貸したいという場合には、場合によってはいつまでも居座られかねない普通の建物賃貸借契約は不適切、ということになります。

Last Updated on 2023年11月23日 by takemura_jun