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割増賃金の計算方法②(割増賃金の割増率)

この記事を書いた人
立川弁護士 竹村淳

弁護士 竹村 淳 

オレンジライン法律事務所の代表弁護士。
東京都立川市を中心とした地域で活動している弁護士です。
労使紛争、債権回収、賃貸借契約、契約書作成などの企業の法律問題のほか、相続問題や交通事故など個人の法律問題も幅広く法的サポートを提供しており、クライアントのニーズに応じた柔軟なアドバイスを行っています。弁護士としての豊富な経験を活かし、複雑な案件にも迅速かつ的確に対応。ブログでは、日々の法的トピックや事例紹介を通じて、わかりやすく実務的な法律情報を提供しています。

割増賃金の割増率は以下のとおりです。

1.1日8時間以上時間外労働

原則
2割5分(法37条1項本文、2項、割増賃金令)

1日8時間以上時間外労働、かつ、深夜労働(午後10時~午前5時)
5割(施行規則20条1項)

1日8時間以上時間外労働、かつ、法定休日労働
3割5分(法37条1項本文、2項、割増賃金令)

1日8時間以上時間外労働、かつ、60時間超時間外労働
5割(法37条1項但書)

2.週40時間以上時間外労働

原則
2割5分(法37条1項本文、2項、割増賃金令)

週40時間以上時間外労働、かつ、深夜労働
5割(施行規則20条1項)

週40時間以上時間外労働、かつ、法定休日労働
3割5分(法37条1項本文、2項、割増賃金令)

週40時間以上時間外労働、かつ、60時間超時間外労働
5割(法37条1項但書)

3.法定休日労働

原則
3割5分(法37条1項本文、2項、割増賃金令)

法定休日労働、かつ、深夜労働
6割(施行規則20条2項)

4.深夜労働

原則
2割5分(法37条2項、4項、割増賃金令)

深夜労働、かつ、法定休日労働
6割(施行規則20条2項)

深夜労働、かつ、60時間超時間外労働
7割5分(施行規則20条1項)

なお、60時間超の時間外労働に対する5割の割増賃金の支払い義務は、中小事業主(その資本金の額または出資の総額が3億円(小売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については5000万円、卸売業を主たる事業とする事業主については1億円)以下である事業主及びその常時使用する労働者の数が300人(小売業を主たる事業とする事業主については50人、卸売業またはサービス業を主たる事業とする事業主については100人)以下である事業主)の事業については、「当分の間」、適用しないとされています(平成28年5月10日現在)。

Last Updated on 2023年11月23日 by takemura_jun

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