改正後の個人情報保護法は「匿名加工情報」という概念を新たに設けました。
「匿名加工情報」とは、特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報であって、当該個人情報を復元することができないようにしたもののことをいいます(改正後の2条9項)。
「匿名加工情報」は、個人情報に該当しないので、利用目的を特定する必要もなく、第三者に提供することについての本人の同意も不要です。
もっとも、「匿名加工情報」というためには、個人情報保護委員会が定める加工方法により、個人情報を加工しなければならないとされています(改正後の36条1項)。
改正前も個人情報を匿名化することによってこれを利用することは行われていたと思われますが、十分な匿名化が行われていたのかについては疑問がある状況であったといわざるをえません。
改正後は明確に加工方法が示されることになりますので、その問題がクリアになることが期待されます。
Last Updated on 2023年11月23日 by takemura_jun