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法律コラム 弁護士竹村淳が様々な観点から不定期で掲載する法律コラムです。

個人情報保護法の改正③(匿名加工情報)

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立川弁護士 竹村淳

弁護士 竹村 淳 

オレンジライン法律事務所の代表弁護士。
東京都立川市を中心とした地域で活動している弁護士です。
労使紛争、債権回収、賃貸借契約、契約書作成などの企業の法律問題のほか、相続問題や交通事故など個人の法律問題も幅広く法的サポートを提供しており、クライアントのニーズに応じた柔軟なアドバイスを行っています。弁護士としての豊富な経験を活かし、複雑な案件にも迅速かつ的確に対応。ブログでは、日々の法的トピックや事例紹介を通じて、わかりやすく実務的な法律情報を提供しています。

改正後の個人情報保護法は「匿名加工情報」という概念を新たに設けました。

「匿名加工情報」とは、特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報であって、当該個人情報を復元することができないようにしたもののことをいいます(改正後の2条9項)。

「匿名加工情報」は、個人情報に該当しないので、利用目的を特定する必要もなく、第三者に提供することについての本人の同意も不要です。

もっとも、「匿名加工情報」というためには、個人情報保護委員会が定める加工方法により、個人情報を加工しなければならないとされています(改正後の36条1項)。

改正前も個人情報を匿名化することによってこれを利用することは行われていたと思われますが、十分な匿名化が行われていたのかについては疑問がある状況であったといわざるをえません。

改正後は明確に加工方法が示されることになりますので、その問題がクリアになることが期待されます。

Last Updated on 2023年11月23日 by takemura_jun