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法律コラム 弁護士竹村淳が様々な観点から不定期で掲載する法律コラムです。

家庭裁判所の調停はどこに申し立てるか(管轄)

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立川弁護士 竹村淳

弁護士 竹村 淳 

オレンジライン法律事務所の代表弁護士。
東京都立川市を中心とした地域で活動している弁護士です。
労使紛争、債権回収、賃貸借契約、契約書作成などの企業の法律問題のほか、相続問題や交通事故など個人の法律問題も幅広く法的サポートを提供しており、クライアントのニーズに応じた柔軟なアドバイスを行っています。弁護士としての豊富な経験を活かし、複雑な案件にも迅速かつ的確に対応。ブログでは、日々の法的トピックや事例紹介を通じて、わかりやすく実務的な法律情報を提供しています。

家庭裁判所の調停はどこに申し立てるか(管轄)

●設問

東京都新宿区に住んでいるXさんは、北海道稚内市に住んでいるYさんに対して、遺産分割調停を申し立てようとしています。Xさんは調停申立てにあたって、東京都立川市に事務所のある竹村弁護士に依頼しました。なお、どこの裁判所に申し立てるかについて、当事者間での合意は存在しません。

この場合、遺産分割調停はどこの家庭裁判所に申し立てることになるのでしょうか。

●解説

家庭裁判所に調停を申し立てる場合の管轄については、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所、または、当事者が合意で定める家庭裁判所に管轄があるとされています(家事事件手続法245条1項)。

管轄がない裁判所に申し立てた場合は、原則として、管轄のある裁判所に移送されることになります(例外的に、特に必要がある場合は、管轄がない裁判所に移送したり、移送せずに自ら処理することができるとされています)(同法9条1項)。

したがって、本設例では、相手方であるYさんの住所地である北海道稚内市を管轄する家庭裁判所、すなわち、旭川家庭裁判所稚内支部に申立てをすることになります。

では、東京都に在住するXさんと竹村弁護士は、調停期日のたびに、稚内まで出頭しなければならないのでしょうか。

この点については、改めて記事を書きます。

弁護士竹村淳(オレンジライン法律事務所)
当記事は平成29年12月8日現在の法律に基づき執筆しています。

Last Updated on 2017年12月8日 by takemura_jun